不登校の方も放課後等デイサービスを使えるの、ご存知ですか?

最近、ディープレイスでお問い合わせを受けることが多くなってきたのが不登校のお子様に関するご相談です。小学生・中学生を中心に、何らかの原因で学校にいけなくなってしまい、家に閉じこもってしまうというお子さんがおられます。

そういうときに必要なものの一つが「外部の居場所」ではないでしょうか。例えばフリースクールなどが一番に思いつくかと思いますが、実は福祉サービスである放課後等デイサービスも不登校の児童・生徒が利用可能だというのはご存知でしたか?

小学校・中学校・高校の不登校 推移

文部科学省が発表した平成28年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」を見てみますと小学生・中学生の不登校児童は年々伸びています。平成28年時点で小学校の不登校数は31,151人、中学校の不登校数は103,247人に登っています。全国で相当数の小学生・中学生が不登校で悩んでおられることがわかります。

小学生・中学生の不登校児童の推移

そして高校に関しては少子化や通信制高校などが増えていることもあり、少し右肩下がりではありますが、平成28年で48,579人の不登校の生徒がいる状況です。

高校生の不登校生徒数の推移

これだけ多くの不登校の児童・生徒がいるのが現状です。

高校生の場合、一般校だけでなく通信制高校という選択肢もあり、現在でも180,000人以上の生徒が通信制高校に通っています(文部科学統計要覧)。

通信制高校の生徒数

不登校になった場合の居場所は?

スターバックスはお客さんにとっての「第三の場所=サードプレイス」になることを目指しているといいます。「サードプレイス」は家庭でもなく職場でもない、自分にとって安らげる・安心できる・素敵な場所のことをしています。

何らかの原因で不登校になった児童・生徒にも「サードプレイス」は必要だと思いますが、どのような居場所が児童・生徒にはあるのでしょうか。不登校になった場合に利用できる場所として、下記のようなものがあります。

  • フリースクール
  • デイケア
  • サポート校
  • 放課後等デイサービス

不登校の子どもたちが安心できるサードプレイス

フリースクール

フリースクールはすでにご存知の人も多いかとは思いますが、民間学校・塾のような存在です。強制されたり、みんなに合わせたりすることがないため、通いやすく自分の居場所を作り出すことができます。

ここ最近ではフリースクールに出席することで授業への出席を認めるという学校も多くありますので、フリースクールに通いながら卒業できる可能性も十分ありえます。大阪を始めとした関西のフリースクールについては下記のサイトを参考にされてはいかがでしょうか。

データ 一覧|不登校小中学生のためのフリースクール ガイド 関西版

デイケア

高齢者介護のデイケアもありますが、障害を持つ方を対象としたデイケアもあります。心療内科・精神科の医院が医療の一環として開設しているもので、数は少ないですが日中を過ごすことができる場所です。

例えば勉強したり、他の利用者の方や精神保健福祉士の方と話をしたり、遊んだりすることができる場所です。何をしなければならないということは決まっておらず、社会に出ていくための練習として利用することができるのがデイケアといえるでしょう。

大阪市北区では和光メンタルクリニックがデイケアを展開しているので、ご興味ある方はご相談されてみてはいかがでしょうか。

サポート校

サポート校を初めて聞いた、という方は多いのではないでしょうか。

サポート校とは通信制高校に通う生徒の方々をサポートする施設のことで、学校ではなく塾のような扱いになります。通信制高校自体は昔から存在しますが、自主的にレポートを書く・勉強をするなどが難しく、退学する人が少なくありませんでした。

そこでサポート校が生まれたのです。普段、通信制高校で学ぶことをサポートしてくれる場所として存在しています。通信制高校に通う方々が家から出て、居場所としても利用されることもできますし、授業やスクーリングができるところもあります。わからないことを聞くこともできるし、友達ができることもあります。

サポート校には通信制高校と提携しているところもあれば、高卒認定試験の勉強ができるところもあります。高校生限定で有料サービスですが、一つの選択肢として考えてもよいのではないでしょうか。

放課後等デイサービス

ディープレイスも放課後等デイサービスを行っておりますが、放課後等デイサービスも小学校・中学校・高校に在籍している場合は利用可能です(退学されている場合は就学中ではないため、児童発達支援のある施設でなければ利用ができません)。

放課後等デイサービスも不登校の方々にとって、一つの居場所になることができます。例えば単純に遊びに来るというだけでもいいですし、生活のリズムをまず作るというのも一つの方法です。学校を早退して行くところがない場合に放課後等デイサービスに行くというのもありますし、部活をしていない方が放課後に行くということもできます。

ただし、利用のためには受給者証が必要になります。障害者手帳をお持ちでない方も、医師の診断や保健センターでの診断があれば受給者証を発行していただけることがありますので、心療内科で相談されてみて下さい。

放課後等デイサービスは、事業所によって、活動内容や通われているお子さんの年代も異なりますので、HPや見学などで雰囲気をお確かめされることをおすすめいたします。
ディープレイスでも、ご見学・体験等していただけますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。(お問い合わせはこちら

不登校の子を持つ保護者の相談場所は?

また、不登校のお子様だけでなく、保護者の方々も多くの悩みを持たれているお思います。そんな不登校の子を持つ保護者の方にも相談できる場所はいくつも存在します。下記はその一例です。

  • 適応指導教室(教育支援センター)
  • 不登校親の会
  • 不登校新聞
  • 子ども相談センター・児童相談所

適応指導教室(教育支援センター)

適応指導教室は不登校の子どもを対象とし、公的な施設での学習援助などを行う場所です。適応指導教室に通うことで、出席扱いしてもらうこともできるため、本籍のある小学校・中学校へ戻ることを目的としている場所です。

学校に戻りたいというお子様を持つ保護者の方にはピッタリですが、学校に行きたくないとするお子様の場合は利用が難しいでしょう。

適応指導教室 – Wikipedia

不登校親の会

不登校のお子様を持つ親の会もまた、保護者の方が悩みを聞いてもらえる・共有できる場所でもあります。情報交換としても利用できますし、一人で悩んでいる場合には親の会に行けば安心できるでしょう。

下記のサイトでは全国の親の会に関する情報が掲載されていますので、ご参考ください。

全国の不登校を考える親の会一覧 | NPO法人 登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク

不登校新聞

不登校に関する体験談や専門家の話、親についてのお話や支援についてのお話など、様々な情報を提供している新聞です。ウェブサイトもありますので、こちらをご覧いただければ少し安心できるかもしれません。

不登校新聞

こども相談センター・児童相談所

こども相談センター・児童相談所は各自治体にある、公的な機関です。最近では虐待に関する悩み相談が多いようですが、不登校に関する悩み相談もまた受け付けてくれます。

厚生労働省が全国の児童相談所をまとめてくれていますので、こちらを参考に相談されてみてはいかがでしょうか。

平成30年度全国児童相談所一覧

まとめ:不登校の当事者・保護者の支援も

日本全国で小学生・中学生・高校生の不登校児童・生徒は合計で20万人弱存在しています。これだけ少子化の進む中で不登校は減っていません。つまり不登校の児童・生徒の割合は増えてきているのです。今、不登校の子どもたちへの支援が必要とされている中、放課後等デイサービスも一つの役割を担えるのではないかと考えています。

ディープレイスは朝から開所していますので、不登校で居場所がないという児童・学生の利用も可能です。特に高校生の場合は通級や支援級がない所も多いですから、自閉症の生徒の支援は学校の外部に必要なはずです。

不登校に関することもディープレイスは一助を担いたいと思います。詳しくは不登校・引きこもりのサポートについてを御覧ください。